「アンペそば」とはかつて青森県藤崎町内で提供されていた中華そばのこと。
醤油ベースのスープに鶏肉やきんぴらごぼう、丸豆腐などの具がたっぷりと入り、海苔を練り込んだ麺が特徴。
提供する店もなくなり、幻のメニューとなっていた「アンペそば」。
藤崎町では、この「アンペそば」を魅力あふれるご当地グルメとして復刻させようと、当時の再現とともに、現代の食の傾向に合った食材への改良などに取り組み、ついに復刻しました。
「アンペ」とは津軽弁で「少し間の抜けた長男坊」という意味だそう。お使いを頼まれた長男坊が、頼まれた用事を忘れてこの中華そばを食べていたというのが名前の由来だとか…
(諸説あり)
食を通じた地域活性化に積極的に取り組んでいる青森県藤崎町が2016年、懐かしの「アンペそば」の復刻プロジェクトに乗り出した。開発を任されたのは、麺づくりに定評のある(有)藤幸製麺の藤田光弘社長。だが、開発における苦労は並のものではなかった。
元々の「アンペそば」を食べたことがないため、麺・スープ・具材の全てがゼロからのスタートだった。元々の味を知る地域の人に試食してもらい、意見を聞きながら試作を重ねる日々が続いた。元々は、濃い味のスープ、大量の海苔を練り込んだ麺、辛く炒めたきんぴらごぼう、固くて歯ごたえのある鶏肉が特徴。
「元々の味に近づくにつれ、当時の食の傾向がわかるようになってきました」
農作業などの肉体労働の合間には、濃い味の中華そばが好まれたのだろうと、藤田社長は推測した。しかし、試作を重ね、元々の味に近づいてきたものを、このまま完成させ提供してもよいものか。食を提供する者として気にかかることがあった。
「生活の中で食事は大切なことです。当時の生活において好まれていた濃い味の中華そばが、はたして今の私たちの生活に合っているのか、美味しいと感じるのか、という迷いがありました」
ここで大きく方向性を変えることとなった。昔の「アンペそば」をそのまま提供するのではなく、現代の食の傾向に合わせて、老若男女だれもが食べやすい中華そばとすべく、研究が始まった。
味が濃くてクセの強かったスープをマイルドにし、麺はつるりとして食べやすい食感になるように配合を調整した。鶏肉は柔らかく食べやすいように変更し、風味を豊かにするために海苔をトッピングした。変更と調整を何度も繰り返し、ようやく納得のいくものが出来あがった。
こうして、およそ2年の歳月をかけて、地域住民の思い出と料理人の気持ちが交わり合い、新しい「アンペそば」が復活をとげた。
地域住民の思い出と料理人の気持ちが交わり合った新しい「アンペそば」は、こだわりがたくさん!
スープ
こだわり 其の一 スープ NEWバージョンはあっさりして、現代の人に好まれる味に仕上がっています。
麺
こだわり 其の二 麺 麺には海苔が練り込まれていて、風味豊かでなめらかな食感となっています。
鶏肉
こだわり 其の三 鶏肉 鶏肉チャーシューは、昔懐かしくも食べやすい食感となっています。
きんぴら
ゴボウ
こだわり 其の四 ゴボウ ゴボウの歯ごたえがのアクセントになっています。
丸豆腐
こだわり 其の五 丸豆腐 箸休め的な存在です。そのまま食べるもよし、スープに混ぜて味わうもよし!
ラー油がおすすめ!
風味豊かな「アンペそば」にはラー油が合います。
個性的な具材ともよくからみ、海苔の香りとマッチして食欲をそそります。
「アンペそば」は現在こちらのお店で提供しております。
「アンペそば」は現在こちらのお店で購入できます。
アンぺそば復刻を担った(有)藤幸製麺自慢の麺が買えます!鶏肉、きんぴらごぼう、丸豆腐などのトッピングを用意して"自宅アンぺ"をお楽しみください!
住所 | 青森県南津軽郡藤崎町大字榊字和田65-8 |
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定休日 | 夏季および年末年始 |
営業時間 | 9:00-18:00(12~2月は17:00まで) |